業務システムに組み込まれているDELL社 PCの予備機を作製し、現場の稼働機と入れ替えた事例です。対象はDELL Optiplex380(作業時点で15年程前のモデル)です。
本作業の数か月前に稼働中のPCの点検を行い、ハードディスクに障害の予兆が認められました。その後、お客様と進め方を検討。他の電子部品の劣化も想定されることから、 ハードディスク交換を含めて、PC本体の入れ替えを計画しました。
前回の点検時に調査した情報を元に、事前に準備したPCへ、メーカ製基板などのハードウェアとソフトウェアを移植します。
入れ替えるPCは、事前にPC単体として連続稼働の試験を行い安定性を評価しています。
ソフトウェアは、 設定ファイルや業務履歴ファイル等を停止前の状態にて移植したい為、現場にて移植します。メーカ様の設定を壊さないよう、注意して移植します。
今回、移植時にハードディスクの劣化を再検証したところ、前回の点検時に比し、劣化は進んでいる(セクタ不良数が増えている)状態でした。一日当たりのハードディスクアクセスエラー数も増えていました。
予備機へのハードウェアとソフトウェアの移植後に、改めて単体での機能テストを行います。また、今回は、ハードディスクに関するエラーのチェックも行います。ハードディスクの交換により、エラーは、全く記録されなくなりました。良化です。
その後、管理の担当者様立会いで、システムテストを行い、問題無いことを確認しました。
なお、ソフトウェアの 移植時にファイルの読出し不良がありましたが、幸いOSもアプリケーションソフトにも影響の無い箇所だったようで、ここまでのシステムテストでは、OSもアプリケーションも動作しました。但し、短時間で全ての運用ケースを確認できないので、1週間程度、様子見をすることをお客様と合意しました。
今回引き揚げた現場機は、 お客様の意向で、上記の様子見期間終了後、別途オーバーホールして、次の予備機とすることになりました。
2台のPCを現場機と予備機として入れ替えながら使うことで、業務システムのダウンタイムを抑えることができます。
補足:
以前おこなった、今回入換えた現場のPCの点検・清掃時の様子は下記の通りです。埃が多く、DELL社の業務用PCには、少々過酷な使用条件でありますが、数年間停止せずに動作していました。