DELL Precision 670での案件です。
ご依頼内容:検査システムの旧型コンピュータが起動しない。
対応内容:
(1)状態調査
(2)修理
(3)内外清掃
(4)単体稼働試験&ランニング試験
結果:
(1)弊社にて受け入れ後、電源が入らない状況を確認しました。マザーボードの劣化も疑われました。
(2)まず、電源を修理しその状態でコンピュータが起動することを確認しました。一つの原因は電源にありました。また光学ドライブを2台実装しておりどちらもNGでした。HDDやその他部品は動作する状況でしたがマザーボードは経年劣化が進んでおり、お客様と対応を相談しました。
結果、別のコンピュータへの入れ替えを念頭に、当該コンピュータは現状優先でメンテナンスを進めることとしました。一通りの評価をして動作するなら将来別のコンピュータへの交換の準備を進める前提で当該機は予備機の位置づけでのメンテナンスを完了するという意図です。なお将来のメンテナンス性を鑑みて光学ドライブは1台のみ良品と交換しています。HDDはRAID構成であることから交換を見送りました。
(3)内外の清掃を実施。
(4)各種機能試験、Windowsでの稼働試験、他HDD及びメモリアクセスなど約40時間のランニング試験にて、現時点の構成で異常無きことを確認し、作業完了としました。
非常に古いコンピュータのメンテナンスでは、どこまでのメンテナンスを行うかについて、現実的な線で、お客様と相談することを大切にしています。非常に古いコンピュータのメンテナンスでは、交換した中古部品の寿命も考慮した方が良いことや調達する交換部品自体が古さゆえの貴重性から高額となる懸念を有するなど、現実的に保守を進める上で後々の課題を含むことが多いです。
本案件では、これらを鑑みて電子部品の劣化状態や交換部品の調達継続性など今後のメンテナンスの見通しについて弊社の検討結果をお伝えしお客様と協議致しまして、今後の機種変更を想定しまして、その前提で今回のメンテナンスのレベルを決めました。
なお、弊社ではソフトウェアシステムの移植を伴うコンピュータの機種変更の提案は基本的にオススメしておりません。理由は、ソフトウェアシステムの動作保証が大変難しくなるためです。本案件ではお客様からのヒアリングにより、別機種のコンピュータで稼働している同一システムがお客様先に有ることがわかりました。それ故に、そちらの機種のコンピュータでのメンテナンスを軸することが、今後のメンテナンスコストを抑え、稼働信頼性を高められるという結論になりました。
お客様とのビジネスは、大抵1台のコンピュータから始まりますが、目の前の1台だけに閉じることなく、広くお客様の機器の管理状況や使用状況をお聞かせ頂き、お客様とともに最良の延命措置を検討させて頂くことを、弊社では大切にしております。
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