20年近く業務システムとして稼働している東芝FAPCの点検・清掃の事例です。稼働している古いシステムの点検は、故障の可能性を予知するだけでなく、将来の予備機器の準備を計画するために重要な作業です。

新しい装置の点検・清掃は見通しを立てやすいですが、「連続運転中」の「古いシステム」における点検・清掃は、不測の事態が起きることがあります。
電源断や投入のタイミングでのトラブルの発生は多く、作業前にトラブルの発生時の処置方針をお客様と打ち合わせ準備しておきます。

対象の東芝FAPC

弊社は、稼働中のコンピュータの点検において、コンピュータ本体やOSに付帯する純正品以外の情報収集ソフトや解析ソフトは極力使用しません。業務システムを導入したメーカ様が作り込んだ品質を引継ぐために、現状の環境を維持して点検することを大切にしています。例えば、 BIOSからも点検に有効な情報を得ます。

BIOS画面

FAPCの背面のシステムとの通信ケーブルを慎重に取外し、FAPCの内部の部品状況を確認します。一見するときれいな状態でも、エアブロー清掃すると微細な埃が大量に舞い上がるのを確認できます。

内部の様子

清掃は、修理ではありませんが、長期間にわたり連続で稼働しているコンピュータを守るために、基本的でかつ、効果のある故障予防の対策の一つです。
作業時間に余裕がある場合は、FANフィルタの交換等も併せて行います。メーカが設計した通りの放熱のしくみや性能を極力元に戻すことが、電子部品の寿命を延ばす為にも大切です。

本件は、復電後無事に稼働を確認し、作業を終えました。現在、当該のお客様と予備機の作製に関するお打ち合わせを進めております。

交換前のFANフィルタ
交換後のFANフィルタ